「札幌大豆」栽培基準書
・減農薬栽培の基本的な考え方:地域の慣行栽培では、農薬散布回数が13回程度のところ、3回以下を目
標にする(上限6回)。
・科学肥料の施肥に係る考え方:土壌診断の結果を最優先に施用量を決定するが、カリ肥料については
4〜5kg/10aに減肥する。
1 品種:ツルムスメ他4品種
いわいくろ(極大粒、黒豆)
「ツルムスメ」と「いわいくろ」はわい化病にやや強くべと病にやや弱い
2 肥培管理:
(1)たい肥の施用
・根粒菌による窒素固定力が低下する子実肥大期に窒素を供給するため、収量向上効果が大きい。
・たい肥1〜3t/10aまたはこれに相当する有機物を、ほ場条件や肥沃度に応じて適宜施用し、それに対
応した減肥を行う。
・大豆に対する窒素施肥は、根粒菌が充分に機能していない出芽直後の初期生育を確保する為に施用
するので、たい肥3tを施用した場合でも基肥窒素の減肥は行わない
・春施用ではタネバエによる被害が多発するので、たい肥は秋に施用する。
(できれば前年に投入済のほ場を選定する事が望ましい。)
(2)施肥
・土壌診断に基づく施肥対応:酸性化したり微量窒素が欠乏した産地が少なくなく、特に腐植の少ない火
山性土では亜鉛欠乏の発生の恐れがあるので、数年に一度は土壌分析を励行し、診断値に基づいた
土壌改良資材の投入、施肥を行う。
・カリ施用については上限5kg/10aとする。
3 病害虫防除:農薬散布は3回以下目標(ただし、異常発生時は6回を上限とする)
(1)わい化病:別紙「クリーン農業に関する技術資料-1999」抜粋参考
「ツルムスメ」は抵抗性がある。 散布回数は0〜1回
(2)べと病:基本的な薬剤散布は1回
本病の被害は、発病による子実重の減収と、黒大豆では汚染粒の発生による品質低下が問
題になる。薬剤散布は要防除水準を目安に行う。
要防除水準=開花はじめにおける上位葉の病斑面積率2.5%
(病斑数30個/葉、葉の全面に病斑がみられる。)
べと病抵抗性がやや弱以上の品種では、要防除水準に達することはない。
(注)一方、黒大豆では、開花期の病斑面積が1%以下の発病でも4%を超える汚染粒が発生することが
あるので、上記の要防除水準を下回る発病でも薬剤散布が必要である。したがって、薬剤散布の
対象となりうる黒大豆の場合の薬剤散布は、以下のとおり。
☆開花はじめに要防除水準に達した場合およびに開花はじめに要防除水準に達しなかった場
合、開花期の1回散布
※ただし、開花2〜3週間前に要防除水準に達した場合要防除水準に達した時期とその
2〜3週間後の2回散布
(3)タネバエ:基本的には、薬剤散布はしない。
湿気の多い粘質土壌や、水田転換畑に発生が多く、また、播種時に降雨が多く土壌水分が多
くなると被害が多くなり易い。また、有機質肥料の施用や牧草跡地などでの被害が多くなり易
い。そのため、成虫は、未分解有機質の腐敗臭に誘因されるので、有機質肥料・未熟有機物は
前年のうちに施用しておく。
(4)アブラムシ類
発生の目安としては、4月1日から1℃以上の積算気温が、480℃に達するころに有翅虫が飛来し始め
る事が多いので、400℃に達した頃から発生に注意する。
(5)マメシンクイガ:基本的には薬剤散布しない。
成虫の産卵最盛期は、8月中旬から9月上旬の時に早朝から10時頃までと、16から18時頃迄の2回
群飛する習性があるので発生予察を充分に行う。
(6)食葉性鱗翅目:別紙「クリーン農業に関する技術資料-1999」抜粋参考
幼虫 散布回数は0〜1回
4 防除:除草剤は使用しない。
5 その他
●上記1〜4以外は地域の慣行栽培(栽培暦)参考のこと
●この基準は 平成15年4月8日策定
平成16年3月5日一部改正